再開、再考、再構築、3日目

私がなぜこのようなところのことばかりでうろうろして先に進まないことは、不審に思われるかもしれない。ここの場面、すなわち、あんなに進まなかった書くことが、始まったのはなぜか?ということ自体が、私にとっては大きなテーマでもあるからだ。なので、この部分に立ち止まることは、いつも私が考えている、行動を起こすのは欲求が第一であることということを分析することでもある。

まずは、大きなきっかけといえるものから拾っていくことにする。コロナの自粛が社会的に強制されることになったことも大きなきっかけではあるが、それ以前に遡ると、オフィスの壁を両面とも本棚で埋めてしまったことがあげられる。それまでは、入って左手の壁に4本の本棚が並べてあって一つの壁はそれで埋められていた。オフィスでは、コーチングスクールを開いており、主な使用目的はコーチングのレッスンやコーチングの対面セッションだったため、これ以上本棚を並べてしまうと、生徒さんやクライアントさんに嫌な圧迫感を与えてしまうのではないかという気持ちが強く、両面壁を本棚で埋めるということを躊躇していたのだ。けれどある日、だんだん本棚が雑然としてきていることに気づいた。ある程度カテゴリー分けされていたのだが、本が増えてきたことで関連のない棚にも二重に置かれだしていた。それはほかの人には気づけないような、私の中だけで感じられるだらしのない状態だ。まるでリビングにとりいれたばかりの洗濯物や、今脱ぎ散らかした服が混ざっているような感じだ。あまりにも気持ちが悪くなって、ふとそれまで自分に禁止してきたことが頭に浮かんだ。それがもう一方の壁にも本棚を置けないだろうか?という問いだった。

おそらくその次の日だったと思うが、セッション後にクライアントさんと少し雑談しているときに、本棚を置けないか考えていると漏らしていた。そして次の日も違うクライアントさんに空いている方の壁を指して、こっちにも本棚を置いたらどう感じるかを訊いてみた。その人は本好きで私の本棚に好感を持っている人であることは言うまでもない。彼女は「私は嬉しいだけだけど」と答えた。それを聞いた私の中で起こったことに今でも私自身驚くのだが、瞬間的にもう一つの問題の解決策が私のなかで閃いたのだ。その問題というのは、空いている壁側に置いてあった細長い机の置き場所が他にないということとその横にはコピー機もあった。その置く場所のアイデアが一瞬のうちに閃き、解決したのだ。私はそのクライアントさんが帰った瞬間以前本棚を購入した家具やさんに電話して本棚の在庫を確認していた。そして、在庫があることを確かめるとすぐに注文して、電話を切った後すぐさまさっきのアイデアを行動に移して本棚のスペースを空けてしまった。本棚が配達されるのはまだ3週間も先だというのにである。

これは欲求から一気に行動に移るいい例だ。でも、その時まだ私は本当に起こったことに気づいてはいなかった。

本棚が入ってからしばらく経ったとき、私が気づいたのは、私にとってのこのオフィスの存在意義が大きく変わったことだ。以前はスクール運営のための空間だったので生徒さんたちのものだったが、本棚が入った今は、スクールはもちろん続けるもののオフィス空間の第一の目的は私の学究空間になったということだ。

 

2020.5.18 19:48書く

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